サナショクの養鶏

Sanagi Shokudoの鶏たちは、36524時間、放牧場で過ごします。耕し手のいなくなった農地や雑木林を駆け回り、砂浴びをし、虫や草を啄み、自由に日々を過ごしています。土の上で思い思いに活動する、個性ある鶏たちは本当に生き生きしていて(かわいい!)、人間が健康で楽しい生活をしたいと望むのと同じように、自由を望み、今を生きています。

ぜひ、彼らの生活をのぞきに養鶏場へ来てください。

 

<飼料づくり>

飼料はすべて手づくりです。米や米ぬかは近所のお米屋さんから、魚は魚屋さんから、おからは豆腐屋さんから、そしてミネラル源はサナショク産の野菜から。100%国産の原料から発酵させてつくります。おやつはミミズやバッタなどの虫を、追いかけて捕まえて、とってもおいしそうに食べています。

鶏にも個性があります。野菜好きの鶏の卵は黄身が濃い黄色に、お米や豆好きの鶏の卵は白色に近い、薄い黄色になります。卵をぱかっと割ってみて、彼らの好き嫌いをも楽しんでみてください。

 

 

<雄を生かす>

サナショクでは、雛を導入する際は雌雄の区別なく全て受け入れています。雌に限定することは、生まれた瞬間、小さな雄のひよこはすべて「廃棄」されてしまうことを意味するからです。実は雄の方が生まれる数が少し多いのですが、生まれたいのちを「棄てる」ことなく、彼らにも土の上で暮らすチャンスを与えたい。課題は多々あり、これを実現する養鶏場はほとんどありませんが、サナショクの養鶏スタイルとして、最も大切にしているテーマです。

 

<鶏のリズムに合わせる>

鶏にも季節によってさまざまな身体の変化があります。夏の暑い時期、鶏たちは水をたくさん飲みます。そのため白身が水っぽくなりますが、工業的な養鶏においては、白身の弾力を保つために摂水制限を行います。また、秋になり日が短くなると、鶏たちは寒い冬に向けて羽が生え変わります。その時期は身体の変化に対応すべく、産卵数は減るのが自然です。ところが一般的な養鶏場では、一定期間えさを与えないことで、この時期を強制的にコントロールしようとするのです。人間の都合で一年中、大量の卵を安定的に流通させるために。

Sanagi Shokudoでは、そうした鶏本来の生理的なリズムを受け入れ、決して人間都合で鶏にストレスを与えることがないようにしたいと考えています。

そのため、季節に応じて卵の性質や出荷量に変動があり、またお届けに時間がかかる場合もありますがご理解いただけると助かります。